on wings like eagles

日々ごはんを食べるように活字を食べて生きています。

ダンケルク観てきました。IMAX凄い。

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パンフレットの表紙です。苦難の主人公トミーの後ろ姿。



クリストファー・ノーラン監督の最新作、「ダンケルク」を観てきました。IMAXで観るべき映画という噂をやたら聞くので、会社帰りにIMAXがある109木場へ。いやあ、まさに百聞は一見にしかず。IMAXで良かったです。(実は今回が初のIMAX体験でした。4DXは観たことあるのですが)

 

なぜIMAXで見るべきかというと、もともとノーラン監督はこの作品をIMAXフォーマットで撮っていて、画面いっぱいに広がるダンケルクの海岸や桟橋を埋め尽くす兵士の群れなど、IMAX以外のフォーマットだと、画面サイズが小さくなって上下が20%ぐらい切れるらしいです。もちろん広いスクリーンも重要なのですが、それ以上にウェイトが大きいのが、音響と振動の凄さ。銃声がリアル過ぎて何度も首をすくめたり。音楽をハンス・ジンマーが担当しているのですが、秒針を刻むような音や、心臓の鼓動のような音をアレンジしたBGMなのか、ただの効果音なのかわからない音楽が、観ているこちらの体を震えわせるような感じで迫ってきて、自分自身も劇中に取り込まれているような錯覚がありました。たぶんIMAXじゃない映画館で観ていたら、この映画に対してまったくちがう感想を持っていたかもと思います。

 

舞台は戦場ですが、戦争映画としてのヒロイズムみたいなものは皆無です。この作品を観たら、戦争なんて放り出して、こんなひどい目に遭う前に故郷に帰りたくなること請け合いです。パニック映画に近い感じかな。極端に台詞も少なく、説明的なシーンや回想シーンは一切なく、その瞬間瞬間を描き続け、観客は劇中と同じ時間を共有して戦慄するという、なんというか稀有な映画体験ができました。106分というのは映画としては短めの尺かと思いますが、ひたすら緊張感の中に置かれていたので、随分長い時間が流れたような気がしました。

 

 

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109木場の入り口。IMAXの表示があります。

 

できたらもう一回IMAXで観たいです。パンフレット、今回も買いましたが内容が濃くて秀逸です。