豆虎: 赤坂の飲み屋街の中で珈琲豆を売るお店
所用があり、久しぶりに夜の赤坂の街を歩きました。夜中からの仕事があるので、どこかで一杯というわけにもいかず、そうなると夕食をとるのに適しているのはラーメン屋ぐらい。さっとラーメンを食べて、歩いていると魅惑的な焙煎香が漂ってきました。赤坂って特に韓国系のお店が多い飲み屋街の印象が強くて、こんなところに珈琲豆を売る店があるのかとびっくりして、香りに誘われるままにふらふらと入店。店内は甘い焙煎の香りで満たされていました。
焙煎の香りっていいですよね。相当なマニアでないと、自宅で焙煎まではしないと思いますが。
そこは「豆虎」という名前の、開店して二年未満のまだ新しいお店でした。僕が豆のラインナップを物色していると、お店のお姉さんがブレンドを試飲させてくれるというのです。もう飛んで火に入る夏の虫状態とはこのことです。喜んでいただきました。珈琲豆を扱うお店としては、いわゆるスタンダードなブレンドは、お店の特色を打ち出す看板みたいなものだと思っています。ブレンドの味でその店のセンスが分かると思います。豆虎のそれは「赤坂ブレンド」というのですが、嫌味のないすっきりした苦味なのに、特徴的な深いコクがあって、とても美味でした。それで思わず200g買ってしまいました。値段は200gで1,200円なので、まあそれなりなのですが、おまけでその場でアイスコーヒーかホットコーヒーを一杯分サービスしてもらえるので、得した気分になれました。他のシングルオリジンの豆もいろいろ良さそうなのがありましたが、今回は仕事が迫っていたので…
喫茶店としての機能もあるようなので、また今度、時間のあるときにゆっくりきてみたいお店です。珈琲好きな方で近くにお勤めでしたら、一度足を運ばれては?
コーヒーを淹れるという行為
コーヒーが好きで、自分でもよくハンドドリップで淹れます。手動のミルで豆をガリガリと挽いて、ペーパーフィルターで淹れるんですけど、面倒に思えるこの行為が、僕は結構好きだったりします。料理だって、食べるだけじゃなくて、作る行為そのものが好きな人もいますよね。
僕はコーヒーの味よりも、ひょっとすると香りの方が好きなのかも知れません。豆を挽いている時の香ばしい香りや、挽いた後のコーヒーの粉末が最初の蒸らしのお湯数的を吸った後に、ふわりと香りが立つ瞬間、そういう瞬間を愛しています。いつか、許されるなら喫茶店をやって、ひたすら一日中コーヒーを淹れる生活をしてみたいです。
そんな僕なので、昨日たまたま某所の特設カフェをボランティアで手伝ったんですが、100杯以上コーヒーを淹れましたけど、全部電動のコーヒーメーカーだったので、悲しいというか欲求不満というか、やるせない気持ちになりました。ただ、たくさんお客さんが来る喫茶店では、いちいちハンドドリップで淹れていると時間がかかり過ぎて仕方ないので、時間短縮のためにはやむなしというところです。
どうでもいいんですけど、聖書の時代にはコーヒーは存在してなかったみたいですね。ベルギーにはよくあるように修道院でビールを作っていたところは多いのですが、南米やアフリカなどのコーヒー豆の産地で、修道院や教会がコーヒーを生産していた例はあるのでしょうか。書いていて疑問に思ったので、ちょっと調べてみようと思います。
ダンケルク観てきました。IMAX凄い。
クリストファー・ノーラン監督の最新作、「ダンケルク」を観てきました。IMAXで観るべき映画という噂をやたら聞くので、会社帰りにIMAXがある109木場へ。いやあ、まさに百聞は一見にしかず。IMAXで良かったです。(実は今回が初のIMAX体験でした。4DXは観たことあるのですが)
なぜIMAXで見るべきかというと、もともとノーラン監督はこの作品をIMAXフォーマットで撮っていて、画面いっぱいに広がるダンケルクの海岸や桟橋を埋め尽くす兵士の群れなど、IMAX以外のフォーマットだと、画面サイズが小さくなって上下が20%ぐらい切れるらしいです。もちろん広いスクリーンも重要なのですが、それ以上にウェイトが大きいのが、音響と振動の凄さ。銃声がリアル過ぎて何度も首をすくめたり。音楽をハンス・ジンマーが担当しているのですが、秒針を刻むような音や、心臓の鼓動のような音をアレンジしたBGMなのか、ただの効果音なのかわからない音楽が、観ているこちらの体を震えわせるような感じで迫ってきて、自分自身も劇中に取り込まれているような錯覚がありました。たぶんIMAXじゃない映画館で観ていたら、この映画に対してまったくちがう感想を持っていたかもと思います。
舞台は戦場ですが、戦争映画としてのヒロイズムみたいなものは皆無です。この作品を観たら、戦争なんて放り出して、こんなひどい目に遭う前に故郷に帰りたくなること請け合いです。パニック映画に近い感じかな。極端に台詞も少なく、説明的なシーンや回想シーンは一切なく、その瞬間瞬間を描き続け、観客は劇中と同じ時間を共有して戦慄するという、なんというか稀有な映画体験ができました。106分というのは映画としては短めの尺かと思いますが、ひたすら緊張感の中に置かれていたので、随分長い時間が流れたような気がしました。
できたらもう一回IMAXで観たいです。パンフレット、今回も買いましたが内容が濃くて秀逸です。
朝のスローランニング
僕は走るのが好きです。今朝は久々にランニングに行ってきました。以前は仕事が忙しくても、睡眠時間が短くても早起きして週に3回、4回と朝ランしていたこともありましたが、年齢のせいもあってか、無理がきかなくなってきました。今は週末に少し走る程度ですが、一応フルマラソンを完走できるくらいの体力は保っておきたいと思っていて、年に一回はフルマラソンを走るのが目標です。
ちなみに今年は2月に東京マラソンを走って、なんとか完走しました。5時間オーバーという情けないタイムでしたが、日本一華やかな大会で走れたのは幸運でした。
僕は普段のランニングではタイムを気にしません。iPhoneのRunkeeperというアプリでログは取っていますが、走っているときはタイムをあまり見ないようにしています。
巷のランニング関係の雑誌記事やウェブの記事を読むと、タイムを追い求めることがランニングの唯一の価値みたいに思われるようなこともあるけれど、「速く走る」という拘りを捨てると、ランニングは散歩と同じくらい気楽なものになります。それでもたまにしか走れない今の自分はさすがにちょっと、と思っていますが。
7月に受けた健康診断でコレステロールと中性脂肪の数値が要注意だったので、ちょっと心を入れ替えて、しばらく停滞気味だったランニング習慣を少しはましなものにしようと苦戦中です。
夏の終わり
久々の更新ですが、その間に夏が過ぎ去ってしまいました。7月末に近くに住んでいる義理の父が亡くなり、いろいろと大変でした。10年以上前から患っていた悪性リンパ腫が急激に悪化し、入院から二ヶ月ほどで亡くなったのですが、その間は短いようで濃密な時間でした。家族がこんなにも一緒にいたことはないくらい。ひとりの人間が亡くなるということは、なかなかに大変なものです。
その後、8月は今週日曜日から昨日まで5日間を費やした大きなイベント現場の準備で瞬く間に過ぎ、やっと気持ち的には明日からひと息つけるのかなといったところ。
この現場もなかなか大変でしたが、関わったスタッフ皆が協力してくれて、なんとか無事終えることができました。ずっと現場に缶詰で、夜も寝る時間を確保するのも大変でしたが、スタッフ弁当だけは豪華でした。美味しい食事は気持ちを支えてくれますね。
それと「あなたがたは、この世ではなやみがある。しかし、勇気を出しなさい。わたしはすでに世に勝っている」(ヨハネによる福音書 16:33 口語訳)この聖句が僕を支えてくれていました。NIVの訳も好きです。
もうすっかり涼しいですね。秋はまだまだ忙しくなるので、気を引き締めていきたいと思います。
Macの調子が悪い(T ^ T)
うちのMacBookの調子が悪くなってしまいました。おかしいなと思ったのは、トラックパッドが効かなくなり、ポインターが勝手に上下動するようになったから。ググって、とりあえずシステムをリカバリしろみたいなことが書いてあったので、復元コマンド使って、Time Machineから復元してみた。そうしたら、なんかモノクロの駐車禁止マークみたいなのが表示されて、それっきり動かなくなってしまった。
SSDでも壊れるんだー、と思いました。所詮はパソコンは消耗品と思いつつも、Macはあんまり壊れないというイメージがあったのですが、やっぱり経年劣化みたいなもんですかね〜
とりあえず再度リカバリをかけることはできたので、写真の画面のように再び復元中です。今新しいのを買うのは諸事情あってちょっと無理なので、最悪当面はタブレットで頑張るしかないかもしれません。まあ最近はスマホだけでも結構なんとかなったりもするので。
7/4追記
朝起きたらリカバリ終わっていて、正常に戻りました。ホッとしました。トラックパッドの不具合にはオーバーヒートも原因のひとつという記事も読みました。電源を付けっ放しで自動のスリープだけしていたのがいけなかったかも。SSDだから大丈夫と思っていたんですね。これからは毎日きちんと電源をオフしよう。
映画『メッセージ』、うるうるきました。
公開翌日に『メッセージ』を観てきました。京都に出張中だったのですが、たまたま夕方以降に時間が空き、ちょうど近くに映画館があったのがラッキーでした。
テッド・チャンの原作『あなたの人生の物語』の映画化なんですが、映画の原題はArrival「到着」、そして邦題は「メッセージ」でややこしいですね。原作を先に読んでいたので、映画でも仕掛けられているちょっと複雑な仕掛けにはすんなり対応することができました。原作の再現度は60%ぐらいかと思いますが、改変されている部分も映画としてはこれでよかったなと思えるような盛り上がりと緊張感があり、よく考えられた脚本だと感じました。
ある日、地球上の12の地点に突然現れた巨大な宇宙船、侵略を仕掛けてくるわけでもなく、そのや目的は不明。エイリアン側がオーバーテクノロジーで瞬時に地球人の使う言語で何かを要求してくるならともかく、言葉が全く通じないから主人公の言語学者が試行錯誤で意思疎通を図るといったところから物語が展開します。どうも会話は難しいようなので、文字ならどうかというところから突破口が開け、徐々に意思疎通ができるようになるのですが… という感じがお話の掴みです。
ヘプタポッドと呼ばれるエイリアンの造形、エイリアンが使う表意文字、彩度を落とした北欧の空気のような絵づくり、劇中の音楽や効果音など、ううむと唸らされました。正直、評価は分かれると思いますが、僕は好きですね。人生において本当に大切なものは何なのか、そしてそれが奪われ、失われてしまうことが分かっていても、それをあえて選択する、享受するということはどういうことなのか、そんなことを考えさせられました。ケン・グリムウッドの『リプレイ』という素晴らしい小説がありますが、あの作品を読んだ後に感じたことと、ちょっと似ています。
ハードSFはやはりいいなあと思いました。『インターステラー』もよかったけど、勝るとも劣らない感じ。本作の監督はドゥニ・ヴィルヌーヴ。とても才能のある監督だと思います。秋にブレードランナー2049が控えていますが、こちらも大いに期待できます。